季節の変わり目だけでなく、一年を通してカサつきや肌の不調を感じやすい乾燥肌。顔だけでなく、腕や脚など全身の乾燥に悩む方も少なくありません。

乾燥肌をやさしく整えるスキンケアとは、肌のうるおいを守りながら、水分と油分のバランスを保つための毎日のお手入れを指します。

乾燥によるカサつきを防ぎ、すこやかな肌を目指すための基本ポイントを見ていきましょう。

• うるおいを守る：洗顔やクレンジングで必要な皮脂まで落としすぎないようにする
• 肌バランスを整える：化粧水や美容液で肌に必要な水分・油分を補う
• 摩擦を避ける：肌に刺激を与えないよう、やさしいタッチでケアする

毎日の積み重ねが、乾燥によるトラブルを防ぐ第一歩です。

乾燥肌とは、肌の水分や皮脂が不足し、うるおいが失われやすくなった状態を指します。肌表面のツヤがなくなり、ひどくなると粉をふいたように見えることもあります。洗顔後に肌がつっぱる、ファンデーションのノリが悪いなどのサインに気づいたら、乾燥が進んでいる可能性があります。

主な原因としては、肌が本来持つバリア機能の働きが弱まることが挙げられます。バリア機能は、肌の最も外側にある角質層が担っており、水分の蒸発を防いで外的刺激から守る役割を持っています。

このバリア機能の働きが乱れる要因には、次のようなものがあります。

• 肌のバリア機能の乱れ：角質層の乾燥やダメージによる水分保持力の低下
• 生活習慣の乱れ：睡眠不足や偏った食事、ストレスなどによる肌リズム（ターンオーバー）の不調
• 環境要因：エアコンによる空気の乾燥（湿度50％以下）、紫外線による影響
• 加齢による変化：皮脂や天然保湿因子（NMF）の減少によるうるおい不足

これらの原因が複合的に影響し、肌は乾燥しやすくなります。

乾燥肌には、うるおいを保ち、肌に負担をかけないやさしいスキンケアが大切です。毎日の基本ステップを見直すことで、しっとりとしたすこやかな肌を保ちましょう。

うるおいを守るクレンジング・洗顔方法

クレンジングは、洗浄力が強すぎず、保湿感のあるミルクタイプやクリームタイプがおすすめです。適量を手のひらに取り、やさしくなじませてからぬるま湯で丁寧に洗い流します。熱いお湯や強くこする洗い方は、肌への負担となるため避けましょう。

肌のうるおいを保つ化粧水・美容液の使い方

化粧水は、肌に水分を与え、すこやかに整えるアイテムです。手のひらにたっぷり取り、軽く押さえるようにハンドプレスでやさしくなじませましょう。
※「肌の奥まで浸透」ではなく、「角質層まで浸透」と表現するのが法的に安全です。

摩擦を避けるやさしいスキンケアの実践

スキンケアの仕上げには、乳液やクリームでうるおいを保つようにケアします。肌をこすらず、手のひらで包み込むようにやさしくなじませることがポイントです。

• クレンジング：ミルク・クリームタイプを選び、やさしくなじませてぬるま湯で洗う
• 洗顔：ゴシゴシこすらず、ぬるま湯でやさしく洗う
• 化粧水・美容液：角質層までうるおいを届けるよう、ハンドプレスでなじませる
• 乳液・クリーム：うるおいを保つように、こすらずやさしく肌になじませる

乾燥肌のスキンケア化粧品を選ぶ際は、ご自身の肌の状態やテクスチャーの好みに合わせて、いくつかのポイントを意識してみましょう。

テクスチャー

乾燥肌だからといって、すべてが「しっとりタイプ」で良いとは限りません。肌表面がベタつきやすいのに内側は乾燥している方には、軽めでなじみやすいタイプもおすすめです。自分の肌が心地よいと感じる使用感を基準に選びましょう。

肌なじみのよさ

化粧品が肌にスムーズになじむかどうかも大切です。肌なじみが良いものは、角質層までうるおいを届けやすい処方であることが多く、しっとり感を感じやすい傾向があります。

敏感肌向けかどうかの確認

乾燥が進むと、外的刺激に敏感になることがあります。低刺激処方や敏感肌向けと表示された製品を選ぶと、やさしくケアしやすいでしょう。

ご自身の肌状態を観察しながら、心地よく使い続けられる化粧品を選ぶことが大切です。

乾燥肌は、肌のバリア機能が乱れ、水分や油分が不足することで起こります。本記事では、乾燥肌の原因やメカニズムを理解し、ご自身の肌に合った化粧品の選び方をご紹介しました。

今日からできる、やさしい乾燥肌ケアのポイントをまとめました。

洗顔・クレンジング

肌のうるおいを守るため、洗浄力のマイルドなタイプを選び、摩擦を避けてやさしく洗いましょう。

保湿ケア

セラミドやヒアルロン酸などの保湿成分を配合した化粧水や美容液、クリームで、肌にうるおいを補いましょう。

成分の確認

肌をすこやかに保つ成分や、角質層のうるおいをサポートする成分が含まれているかチェックしましょう。

製品選び

テクスチャーや肌なじみ、敏感肌向けかどうかを確認し、自分の肌に合うものを選びましょう。

毎日のケアを続けることで、乾燥からくるカサつきを防ぎ、しっとりとしたすこやかな肌を保つサポートになります。